体外受精を目指して採卵、培養と進み胚に成長すると3〜6のグレードが付けられます。
いざ移植するとなるとどの胚を移植するのか気になるところです。
どの胚を移植すれば妊娠する可能性が高いのかは一概に言えませんが、体験上思ったことがあります。
ここでは、移植する胚について体験をもとにお話ししたいと思います。
移植する胚は医師と相談
まず移植する胚が複数できた場合、どの胚を移植するかは医師と相談して決めることが多いです。
胚の写真とグレードを見ながら、どの胚を移植するか決めていきます。
自分の気持ちや希望を伝えるのもあり
医師と話し合って決めますが、できた胚が7個、10個以上できることもあり、たくさんある場合、保険適用の回数の関係上どの胚を移植するか慎重に決めたいという方も多いと思います。
先生と相談して決めた胚と自身が移植したいと思う胚が必ず一致するとは限らないので、気になることや希望がある場合は伝えることも大切だと思います。
何か言うと良くないかな
先生の意見を否定してると思われたらどうしよう
など、遠慮する気持ちもありますが、後悔なく、悔いなく進めるためにも自分の気持ちを伝えることや、納得して進めることも大切なことかなと思います。
どの胚を移植していくか
胚には3〜6の数字とアルファベットが2つ付いたグレードが付けられていて、数字が高い方が成長度合いが高いと言われています。
そのため、グレード6の胚から順に移植を進めていくクリニックもあります。
数字だけではなくアルファベットのグレードも見る
グレード6の胚から1つずつ移植していくのも良いと思いますが、40歳以下の保険適用回数は6回(2025年7月時点)と決まっているので1、2回移植しても妊娠につながらない場合、少し焦りが出てきます。
移植する胚を決める時、見ておきたいポイントとしてグレードの3、4、5、6の部分だけを重視するのではなく、6CB、5BBといった「アルファベットの部分」も見ておきたいポイントです。
AA、BA、CBといったグレードは、胚の赤ちゃんになる部分の成長度合いと、胎盤になる部分の成長度合いのグレードを表しているので、ここもとても重要な部分だと思います。
例:6BA
→胚のグレードは6、赤ちゃんになる部分の評価はB、胎盤になる部分の評価はA
移植する胚を決めるとき、胚全体の膨らみや成長度合いを示す数字だけで判断することもあるので、このアルファベットの部分を見て決めていくのも1つの選択肢です。
グレードの数字部分だけでなく、アルファベットの部分も見て「グレードの数字は4だけどアルファベットがBAだからこっちを先に移植したいな」といった希望も一応伝えて、移植する胚を決めていくのも良いと思います。
クリニックによって判断基準はさまざま
移植する胚を決める基準はクリニックによって異なるようです。
数字の評価で決めることもあれば、アルファベットの評価で決めることもあるので、どちらの評価基準になるかは、実際にクリニックに聞いてみると分かると思います。
判断基準が違うと感じたできごと
なぜクリニックによって違うと思うのかというと、実際に転院を考えた時、クリニックによって判断基準が違うと感じたことがあったからです。
転院先候補のクリニックにカウンセリングに行き、凍結胚の資料を見ながら今までに移植した胚を説明していた時、
「初めに移植したのはこの胚かな?」
と医師に聞かれた胚と、実際に移植した胚が違い、
「いえ、この胚から順に移植しています」
と説明すると、先生は
「あれ?そうなの?」
と、ちょっと不思議そうな雰囲気だったことがありました。
その時、実際に移植していた胚は6CB、5BBといった数字のグレードが高いもので、その時先生が示した胚は4BAの胚でした。
この時、「もしかしたらアルファベットの評価も見て決めた方が良かったかも」と感じ、胚全体の評価を見るとAの評価がついている胚は7個凍結胚がある中で1つだけでした。
「次、この4BAの胚を移植してダメだったら転院しよう」
と決め、その胚の移植周期で無事妊娠することができました。
セカンドオピニオンで意見を聞くのも1つ
このような体験から、転院するかどうかの判断材料として、セカンドオピニオンを受けてみるのも良いと思います。
また、今の治療のままで良いのか、何か他に取り入れられる治療や要素はないかを見るきっかけにもなるので、セカンドオピニオンで意見を聞くことは長く不妊治療を頑張っている方にも良いと思います。
ちょっと小休止できたり、一旦立ち止まって治療を見つめ直すこともできるので、移植する胚について迷ったり、治療方針が今のままで良いか意見を聞きたい、転院を考えたいと思っている方はセカンドオピニオンを検討してみてはいかがでしょうか。
セカンドオピニオン後の胚の選択で希望を伝えられた
4BAの胚を移植してダメだったら転院しようと決め、その周期の移植胚を決める診察で先生は残り3つの胚の写真を見ながら、
「どの胚もあまりグレードとしては変わらんけどね、この胚にしようか」
と言われ、5BCの胚を指していました。
その時に
「あの、1つだけAの評価が付いた胚がこの胚だけなので、今回はこの4BAの胚を移植してみたいのですがどうでしょうか」
と伝えると、先生は
「それならこっちの方が(5BC)のほうが良いと思うけど。まぁどれでも変わらないと思うけど、じゃあこの胚で決めようか」
と希望通り4BAの胚で移植することに決まりました。
限られた回数の中で、先生に希望を伝え納得して移植を進めることができたので良かったと思います。
限られた保険適用回数で胚の移植順をどう決めるか?
保険適用には限度があるので、適用回数を超えると自費での移植となり費用の負担が大きくなってきます。
そのため、できるだけ保険適用の回数の中で妊娠したいと思う方がほとんどだと思います。
実際に体験したことから限られた保険適用の回数で胚の移植順をどう決めるか?も大切なポイントだと感じました。
胚の膨らみや全体の成長度合いを示す数字のグレード、胎児、胎盤になる部分の評価を示すアルファベットの評価の両方を見て移植する胚を決めていくと良いと思います。
ちなみに、自身は保険適用6回のうち5回目で4BAの胚を移植した周期で妊娠することができました。
あと2回の保険適用分をどう使うか?保険適用内で妊娠できなかった場合に向けて、転院して採卵し直すか、転院する場合は、その時凍結している胚は持ち出せないので廃棄になってしまう・・・
そんな状況で、凍結している中で唯一Aの評価がついている4BAの胚を移植することにしました。
もし、セカンドオピニオンで先生と話をしていなかったら、残っている胚を全て廃棄して転院していたら、と考えると、転院を考える最後の移植で先生に「次はこの胚を移植してみたいと思うのですが」と伝えられたことは本当に良かったと思います。
保険適用範囲内となると限られた回数の中での体外受精になるので、胚のグレードの数字の評価だけでなく、AA、BAなどの評価も含めてじっくり検討できると良いですね。
クリニックによって判断基準が違うこともあるので、体外受精を考えている方やクリニックを探している方はどのような基準で移植胚を決めているかも聞いておくと参考になると思います。


